パナマ湾が乱開発から守られる
アメリカ大陸の渡り性水鳥の最重要サイトの一つに今年大きな一歩がありました。
パナマ最高裁判所は長い間待ち望まれていたパナマ湾についての最終決定を出したのです。湿地保護区を設定した行政上の決定の合法性に対するこの判決は基本的に破壊的な開発行為からの一時的救済を意味します。最高裁判所は一年前に行われた保護区の一時的な開発中止処置を解除し、パナマ湾の湿地保護を改めて長期的なものに戻したのです。
「環境法と科学的研究を巧みに用いたことと、地元や海外のパートナーの助けが裁判所の判決に影響を与えたのです。」とパナマ・オーデュボン協会(パナマのパートナー)会長のロサベル・ミロ氏は言いました。
「今回の判決は、パナマ湾の脅威と同様な状況にある他の保護区においても環境法が適切に実施されるよう間違いなく影響を与えてくれるでしょう。」
パナマ湾はアメリカ大陸の渡り性シギ・チドリ類の5ヶ所の最重要中継地および越冬地の一つで、世界全体のヒメハマシギの個体数の30%以上、チュウシャクシギの22%以上がここを利用しているのです。
パナマ湾岸の密生したマングローブ林は漁業を支え、都市部や農地から流れる汚染物質をろ過し、パナマ市を洪水から守るという重要な役割を担っています。パナマ湾のマングローブ林と湿地はその他の野生生物、ジャガー、バク、クモザル、アメリカクロコダイル、アカウミガメなどの世界的に絶滅が危惧される動物にとっても重要です。
「パナマ・オーデュボン協会は今回の決定に至る一般の抗議の先頭に立ち、国内外のパートナーと共同して、パナマ湾の湿地を守ることの重要性を皆で訴えるために環境、商業、企業およびコミュニティの団体を組織することに成功しました。」とバードライフのパートナーシップ・キャパシティ・コミュニティ統括部長のHazella Shokellu Thompson博士は言いました。
「パナマ・オーデュボン協会と関係者全員おめでとうございました。」
(報告者:マーチン・フォーリー)