‘鳥インフルエンザと野鳥に対する科学的タスクフォース’の声明
‘鳥インフルエンザと野鳥に対する科学的タスクフォース’より、韓国における家禽と野鳥のH5N8型高病原性鳥インフルエンザに関する下記声明が発表されました。
現在、このウイルスの源が野鳥であるという証拠はないと注意を呼び掛けています。
<主要なメッセージ>
1.高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)の発生はほとんどの場合家禽の生育システムと流通・販売経路と関係している。
2.H5N8型HPAIが最近韓国の家禽で生じ、家禽および野鳥の死因となっている。
3.家禽産業と共に、野鳥の大量死、特に注目すべきはトモエガモの大きな群れの死因になっている可能性があることである。
4.現在のところ野鳥がこのウイルスの源であるという証拠はなく、野鳥はウイルスの媒介者ではなく犠牲者と考えるべきである。
5.‘鳥インフルエンザと野鳥に関する科学的タスクフォース’は国連環境プログラム・移動性野生動物種に関する条約(UNEP/CMS)および食糧農業機関(FAO)と共同で当局並びに団体に以下のことを要請している。
a. このウイルスの真の発生源と家禽と野鳥内での伝染のメカニズムを究明するために徹底した疫学上の評価を行うこと
b. 感染源に係らず、他の家禽農場や野生動物に病気が広がるリスクを最小限に抑える目的で既に病気が発生した農場に対する病害対策を重点的に取り組むこと
c. 野生生物と家禽の接触を防ぐために、感染した農家と近隣農家のバイオセキュリティを確保すること
d. 野鳥にのみ注意を集中することは、重要な資源を効果的な病気抑制から誤った方向に導き、保護活動の成果にマイナスとなり、生物多様性を失う結果になりうることを認識すること