リコー:メキシコ オアハカ州・チアパス州マングローブの再生
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プロジェクト背景
メキシコのオアハカ州とチアバス州に広がるマール・ムエルト干潟並びにエンクルシハダ生物圏保護区は、120,000ヘクタールに及ぶ回廊状につながった盆地です。非常に多様な湿地生態系が形成されており、ガンカモ類などの水鳥が多く生息しています。メキシコ南部の細くくびれた地形であることから、アメリカフライウェイ(渡り鳥が経由するルート)や太平洋フライウェイの要所になっており、太平洋沿岸やメキシコ湾を渡る多くの絶滅危惧種にとって重要な生息地となっています。とりわけ狭くなっているエリアは様々な鳥が集中するため、保全や研究にとって重要な場所となっています。活動の成果は徐々に出ているものの、開発による湿地生態系の劣化が強く危惧されています。
また、この地域の生態系は、過去数十年にわたってマングローブ林の伐採、水路や堤防の建設、養殖、製塩など、さまざまな人間活動により乾燥化が進み、さらにはゴミ等の汚染で劣化が進んでいます。近年はこうした環境の劣化に伴って台風や地球温暖化などの自然災害も増えてきており、漁業やエビの養殖に被害が出るなど人々の生活にも影響が出ています。
活動地と主要な渡りルート
プロジェクト概要
このプロジェクトは、マール・ムエルトのマングローブ林を復元・修復し、生物多様性や生態系の保全に貢献することを目的にしています。マングローブ林の復元により地域の主産業である漁業の生産性を高め、地域住民の生計向上を図り、マングローブ林の持続可能な利用を促進します。
活動地域
主な活動
- 植林および植林後のモニタリングの実施
- 劣化した水路の復元によるマングローブ林の生育のための環境の改善
- 地域住民向けのマングローブ生態系に関する啓蒙活動
- 活動への住民参加と雇用の促進
地域住民のための能力開発ワークショップ
水路の復元活動
順調に生育するマングローブ