サウスジョージア島

サウスジョージア島のワタリアホウドリ ©Derren Fox

 

どこにあるの?

サウスジョージア島は南大西洋のアルゼンチン沖約2000㎞にあるイギリス領で、島へのアクセスは船のみです。アホウドリ類が繁殖しているのはサウスジョージア島西端のバードアイランドです。

 

島の気候は?

バードアイランドは南極圏近くに位置するので寒い日が多くあります。悪天候を遮るものが少ない吹きさらしの島で、頻繁に強風にみまわれ、雪や雨もよく降ります。冬の気温はマイナス10℃、夏は10℃ぐらいで、南半球の冬にあたる7月から10月は雪に覆われます。

 

どんな野生動物がいるの?

バードアイランドにはたくさんのオットセイや海鳥が暮らしています。オットセイの数は50,000つがい以上で、約65,000つがいのペンギンも繁殖しています。世界の22種類のアホウドリ類のうち、物語の主人公であるワタリアホウドリ、マユグロアホウドリ、ハイイロアホウドリ、ハイガシラアホウドリの4種類がこの島で子育てをします。研究者によると、バードアイランドで繁殖している4種類のアホウドリの合計は20,000つがい以上と推定されています。

 

人は住んでいるの?

野生動物の他に、バードアイランドでは夏は最多で10人、冬は4人の研究者が島の生態系を調べるために生活しています。島は保護区に指定され、船でしかアクセスできません。在来種の野生動物をネズミなどの外来種から守るため、島への訪問許可は限られた人数にのみ与えられています。