物語の主人公たち

マユグロアホウドリ

マユグロアホウドリは３歳になるとつがい相手を探し始め、求愛の儀式では餌を与えあったり嘴を触れあったりするなど、お互いをとても思いやります。でもご機嫌が悪いときは近寄りがたいマユグロアホウドリ。縄張り意識が強いので、巣から身を乗り出してお隣の鳥に攻撃を仕掛けることもあります。

ハイイロアホウドリは翼を広げた時の長さが2 mと、アホウドリ類の中でも小ぶりです。美しい濃い羽色に白いアイシャドーがチャームポイント。なんと、ロマンチックな求愛行動はつがい相手とのアクロバット飛行。こんな活発な一面とは裏腹に、他の鳥から離れたひっそりとした場所を好んで巣を作ります。

ワタリアホウドリが翼を広げた時の長さは世界一で3.5 mにもなり、その姿は堂々としています。こんなに大きい体でも体重はとても軽く、13㎏程です。大海原で一度に何週間も過ごしますが、２年に一回サウスジョージア島に戻って繁殖します。1つだけの卵を大事に温め、夫婦仲睦まじく子育てをします。

時速127㎞で飛べる海鳥界きってのスピード狂として知られるハイガシラアホウドリ。巣立ち後の6－7年間は大海原で過ごします。つがい相手とは一生を共にし、2年に一度繁殖します。オス鳥は特に子煩悩で、70日間の抱卵期間中に卵を温めるのはほとんどがお父さんの役目です。

写真：Derren Fox
イラスト：赤谷加奈