トキやコウノトリのように、一度絶滅した野生種を復活させることには大変な困難を伴います。バードライフ・アジアは、いまだ謎の多いミゾゴイの生態を明らかにし、繁殖地の保全を進めるため、トヨタ自動車株式会社のご支援をいただき、ミゾゴイの生態調査と繁殖地の保全活動に取り組んでいます。

生態調査

6月2日から6月10日の間に4卵がふ化した。巣内には4羽の雛がいる。そのうち2羽の雛が顔をのぞかせ1羽が首を伸ばして、親鳥と同じように擬態の格好をしていた。第1番目のふ化から15日目で4羽の雛が捕食される前日である。(2010年6月16日)

ミゾゴイの生態が明らかになりつつあります。

ミゾゴイの生態については、詳しいことは不明とされてきましたが、最近の調査・研究により、その一面が明らかになってきました。

  • ・例えば、英名はJapanese Night Heron(夜行性のサギ)で、これまで夜行性の鳥とされてきましたが、昼行性(昼間に活動する)の鳥であることが明らかになりました。
  • ・ミゾゴイは夜間にさえずりますが、これはカラスやタカ類など天敵からの攻撃を避けるためと考えられます。
    渡来の直後からつがいが形成されるまでの夜間に短期・集中的にさえずることがわかってきました。
  • ・普段は、人目につかない薄暗い林や竹林内で餌を捕っていますが、果樹園、神社の境内、草地、民家の庭先など、人間の生活環境を利用して暮らしていることもわかってきました。

※写真は活動対象期間以外のものが含まれています。

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