バードフェアの週末が海洋の保全を助ける

今年のバードフェアはバードライフの行っているマリーンIBA(鳥を指標とする重要生息環境)の特定、計画、保全活動を支援します。
写真提供:Ben Lascelles

自然のための世界最大のイベントである英国バードウォッチング・フェアは今年バードライフの進めている世界の海を守る活動を支えるための資金を集めます。

海は地球の表面積の70%をカバーしていますが、海洋環境の保全活動は陸地での活動よりも遥かに遅れています。世界的には、陸地の12.9%が何らかの形で法的な保護があるのに比べて、海洋は僅か2.8%が保全されているだけです。

油による汚染、漁業活動、沖合での再生可能エネルギー、プラスチック、海洋の酸性化、気候変動などによる脅威はサメ、カメ、クジラそして海鳥への地球規模での危惧を意味します。海洋生物種の絶滅を避け、健全な海洋生態系を維持しようとするなら、政府その他はこれらの脅威の影響を最小化するために直ちに行動を起こさねばなりません。

「海鳥は他の鳥のグループよりも危惧されます。バードライフは沿岸域、領海内の海、公海上にマリーンIBAをマッピングする作業を行って来ました。」とバードライフの上級海洋オフィサーのベン・ラッセルは言いました。

「今年のバードフェアによる資金はバードライフが進めている新しい海洋保護区の指定を支援するために利用されます。それにより、海鳥の危機的な生息地と他の海洋の渡り性の種を確実に守るでしょう。海洋保護区は海鳥を守るだけでなく、海洋性哺乳類や魚種資源の保護も助けるでしょう。」

この活動は世界の国々が2020年までに海洋および沿岸エリアの10%を保全するというCBD(生物多様性条約)の目標を何としても達成しようとするなら不可欠なのです。

これらのサイトは重要な繁殖・採食エリア、渡り鳥の中継地および非繁殖期に利用される重要拠点を守るでしょう。種の分布域全体と一年を通して適切なサイトのネットワークを保全することは海鳥が直面する多くの脅威の影響を減じ、最終的にはその保護状況を改善するのに役立つでしょう。

昨年のバードフェアには2万2千人が来場しました、とフェアの共同主催者マーチン・デービスは言いました。「フェアは毎年大きくなり2013年には350の企業や団体と2万2千人のビジターを集めました。」

昨年のバードフェアには2万2千人が来場しました、とフェアの共同主催者マーチン・デービスは言いました。「フェアは毎年大きくなり2013年には350の企業や団体と2万2千人のビジターを集めました。」

「二人の友人が半パイントのビールを飲みながら語ったアイディアが誰もが想像できなかった規模になったのです。」 

「バードフェアは英国だけでなく海外でも人々が真に自然に関心を持っていることを示し、一緒に活動すれば自然保護のために皆が何かをやることが出来るのです。」

今年のバードフェアは8月15日(金)~17日(日)にイグルトン自然保護区で開催され、フェアの共同主催者たちは今年のイベントがこれまでで最大のものになると期待しています。フェアには世界各地での保護プロジェクトを資金的に支援してきた長い歴史があります。1989年の開始以来3百万ポンド以上の資金を集め、南洋でのアホウドリからエクアドルやインドネシアの熱帯雨林の保護に至る様々な保護プロジェクトに資金支援を行って来ました。

報告者:マーチン・フォーリー

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