海の保護区はどのように海鳥を守れるのか?

世界最大の海洋保護区があるニューカレドニア
写真提供: Eustaquio Santimano/Flickr

海洋保護区’は世界各国が、どこが最大の保護区を持つかという競争を始めて以来注目の話題になっています。2012年にニューカレドニア(フランス領)が1,292,967平方キロの最大の海洋保護区を有しているとの宣言を出して以後も記録を持っています。これに続くのが2014年9月に米国が宣言した‘太平洋離島海洋国定記念物’です。

2015年3月、英国政府は同国最大の海洋保護区としてピトケアン諸島を宣言しました。その面積は834,000平方キロにおよび、英国本土の3.5倍の広さです。そして正に今月(2016年5月)、仏領ポリネシアのオーストラル諸島の住民が政府に自分たちの海域を海洋保護区にするという提案を提出しました。この保護区は面積100万平方キロにおよび、実現すれば世界最大の海洋保護区の称号を得るでしょう。

これら広大な海洋保護区は単に美しく、手付かずの海を保全するだけでなく、ウミガメ、サメ、エイ、クジラおよび海鳥など多くの種に環境の安定性を確保するためにも必要なのです。さらに、これらの海洋保護区は漁場や地元住民の伝統と生活様式の保護を保証することが多く、それ故オーストラル諸島の人々が推進するのです。

けれども、この目的を達成するためだけに一つ二つの大きな保護区を作る必要はありません。生態学的につながりのある保護区のネットワークの構築も同様に効果的なのです。海洋環境の保全のためにボラボラ島(同じく仏領ポリネシア)にまで行く必要もありません。バードライフ・パートナーシップがマリーンIBA(鳥を指標とする重要自然環境)を特定することにより欧州諸国がヨーロッパ大陸にこのような生態学的につながりのある保護区のネットワークを作るための支援をしています。

マリーンIBAはサイトを基盤とする鳥類の保護活動にとって最も重要なサイトです。またこれらはEUのナチュラ2000ネットワークの骨格を形成する‘特別保護地域(SPA)’としてEU野鳥指令の下で認証されるサイトの‘シャドーリスト’として利用されます。

2014年、バードライフはEU諸国がどの程度それぞれの国の海洋地域を保全しているかについての査定を行いました。その結果、実際に保全されているのはマリーンIBAの僅か59%であることが分かりました。それ以後、ポルトガルとリトアニアが数多くのSPAを指定しました。けれどもスウェーデンや英国など長い海岸線を有する国が依然として海鳥の保護について極めて消極的です。2016年には欧州委員会がEU諸国に対してそれぞれの海洋地域の不十分な保全に対してより強いスタンスを取ることを期待しています。

とは言うものの、地図上に地域を印すのは正に第一歩です。一たび地域が保全されたなら、政府はこれらの地域の保全に必要な要件が実際に確実に守られるように規制を強化する努力を行う必要があります。これは排他的経済水域の空間計画の際の保護活動を含めた漁船団の海鳥の混獲を防ぐ対策の導入がぜひとも必要であることを意味しています。さもなければ、過剰な栄養塩の流入が富栄養化(湖や河川への肥料の過剰な流入が在来植物を犠牲にして藻類の繁茂を招く)を引き起こし、貴重な環境を破壊することになるでしょう。

バードライフ・パートナーは被害を緩和できる漁具のテスト、鳥類のモニタリング、海洋への投棄物の清掃などによりこれらの管理策を確立するために政府を支援しています。バードライフ・パートナーシップは欧州における海洋保護区の具体的な結果を実現する上での最前線に立っているのです。

 

報告者: Bruna Campos

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