気候変動との戦いを助けるためのワールド・クラスのプロジェクトの第一段階が完了

Wallasea島自然海岸プロジェクト
写真提供: © Ben Hall / RSPB images

欧州委員会と英国政府が9月11日(金)に公式に‘ジュビリー湿地’を公開し、RSPB(英国のパートナー)のWallasea島自然海岸プロジェクトの第一段階完了を祝いました。このプロジェクトは英国東部におけるワールド・クラスのイニシアティブで、それにより自然保護とビジネス部門が共同で野生生物と地元コミュニティが気候変動に適応することを支援します。

気候変動が野生生物や人々に益々深刻な影響を及ぼすことが予想されることから、欧州環境コミッショナーのKarmenu Vellaと英国の環境大臣Rory StewartはRSPBとCrossrail社(ロンドンを通る新しい鉄道線路のプロジェクトを進めている企業)の特別なパートナーシップがどのように気候変動の打撃をかわすのに有効な地形を作っているかを視察するためにWallasea島を訪れる予定です。このプロジェクトは英国やEUのどこででも企業と自然保護活動の間の同様なイニシアティブを促進することが期待されています。

Crossrailプロジェクトの一環としてロンドンで掘削された3百万トンを超える土砂が‘ジュビリー湿地’を作るためにWallasea島に運ばれました。‘ジュビリー’は、国王の在位60年を記念する式典を意味し、湿地造成の工事が始められた2012年に今回のジュビリーは行われました。この湿地は、エリザベス女王の在位60年を祝って、‘ジュビリー湿地’と名がつけられています。首都の下を通る42kmの新しいトンネルを作った8台の機械のうちの1台、‘ビクトリア’と名付けられた重量5トン、高さ7mのトンネル掘削機のカッターがこの革新的なパートナーシップを祝う恒久的なモニュメントとして姿を見せる予定です。

Wallasea島自然海岸プロジェクトは地元の野生生物とコミュニティを海水面の上昇から守るでしょう。それには気候が変化を続けることに伴い、英国南部に定着することが予想されるセイタカシギなどヨーロッパのさらに南部からやって来る種に生息地を提供することが含まれます。さらに、英国では営巣しなくなったチドリの一種シロチドリもWallaseaでの条件が整えば恐らく戻って来るでしょう。Wallasea島自然海岸プロジェクトは長期のプロジェクトで、完成までにはさらに7百万トンの土を必要とします。

サウスエンド北部でのWallasea島自然海岸プロジェクトは種の定着条件の創造、海面上昇により失われた環境の回復、また地元コミュニティへの洪水の危険を減らすなどの気候変動による影響に対処するための活動を支援します。また同プロジェクトはこれまででヨーロッパ最大規模の干潟の環境を作り出すという景観工学を前進させています。

報告者: Grahame Madge

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