拡大するネットワークがモンテネグロの渡り鳥を助ける

渡り途上のシマムシクイ
写真提供:Markus Varesvuo

バードライフ・パートナーシップが地中海地域の渡り鳥を守るために共同で活動する人々や団体のネットワークを拡大しています。

地中海地域の各国は渡り鳥を守るという使命の一部として、それぞれ極めて固有な文化的、社会的、政治的な課題に直面しています。

けれども、この国際的なプロジェクトの本当の力は地中海ネットワークの形成にあり、そこではNGOの間で知識と経験が共有されます。8つの国で実施されたこのNGOネットワークの創設と国レベルでの保護活動は、地中海地域全体の多くの国で既に渡り鳥のために多くの勝利を生み出しています。

以下はモンテネグロからの最新情報です。

バルカン半島のモンテネグロは小さな国ですが数百万羽の鳥が訪れます。モンテネグロには渡りの途中で立ち寄り、エネルギーを補給するための、鳥にとっては重要な大きな湿地があります。しかしここで翼を休める渡り鳥は、合法・非合法の境界があいまいなため法的強制力が欠けることによる大掛かりな狩猟圧を受けているのです。

それに加えて、バルカン半島には問題の多い訪問者、即ちハンティング旅行者の存在があります。この利益が上がるけれども持続性のないビジネスの組織はまだ完全には理解されていませんが、多くのイタリア人ハンターが巨額の資金をつぎ込んで問題を悪化させていることは分かっています。

多くのハンターにより様々な攪乱が持ち込まれますが、特にモンテネグロでは鳥が大きく影響されます。特定のカモ類を射撃するためにやって来た法律を守っているハンターでさえも、それが重要な採餌場所から他の種を驚かせて飛ばしてしまい、そのためにその後の彼らの渡りの旅に影響を与えることは自覚していないのです。

何年にも亘る活動の後、CZIP(モンテネグロのバードライフ・パートナー)は初めて主要な湿地性中継地の一つであるサスコ湖で狩猟禁止を勝ち取りました。CZIPは地元の狩猟団体と共同で活動して来ましたが、実際にサスコ湖での2年間の狩猟禁止を宣言したのはこれらの狩猟団体だったのです。

これは現在狩猟禁止処置による鳥への影響をモニタリングしているCZIPにとって素晴らしい成果です。嵐の後の静けさのように、鳥たちは邪魔されることなく湖に戻って来るでしょう。また来年初めにはCZIPは水鳥センサスによりサスコ湖の自然の総収容力を解明することが出来るでしょう。

風力タービンへの衝突

低い位置にある朝の太陽が疲れた翼の筋肉を温め、生き残っていることの幸運も知らずに、何羽かの鳥がバルカンの湿地から渡りの旅を続けるために離陸します。彼らはここでは撃たれることなく安全に餌を取り、休息し、水を得ましたが、それでも前途にはまだ知らない困難があるのです。

バードライフ・パートナーは風力タービンや送電線の下で死んでいる渡り鳥を見つけていますが、地中海地域でのエネルギー設備を適切な場所に設置することがますます重要になっています。

モンテネグロには大きなチャンスがあります: 今のところモンテネグロには風力タービンがないので、開発業者はその責任を証明する機会があるのではないでしょうか?風力発電開発の提案が出て来るのに伴い、CZIPとその協力者のお蔭で‘フライウェイ保護のための能力開発’イニシアティブの一環としてモンテネグロでは今後の風力発電所に対する‘環境影響アセスメント(EIA)’が真剣に取り上げられ始めました。

「‘汚い’環境影響アセスメント(EIA)もありました。」とCZIPの鳥類学者Darko Saveljicは言いました。「例えば、あるアセスメントは野外での一日に満たない調査に基づいて一年分のデータにしたものもありました。」

ほぼ一年に亘る困難な交渉の結果、CZIPは風力発電所のEIAに対する新基準を設定しましたが、それは投資家のニーズを実施するものというよりも、鳥と野生生物に適切な配慮をするものです。開発業者は一定の日数の野外調査を行い、彼らのEIAが認められるためには多くの鳥類学者の同行が義務付けられたのです。

「最も重要なのは、このようなことがモンテネグロの関係団体、関係機関、全ての鳥類学者のコンセンサスによって達成されたことです。」とDarkoは言いました。「ですから、モニタリングを続けることにより、モンテネグロの鳥は将来風力発電から適切に保護されるはずです。」

(報告者:マーチン・フォーリー)

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