アルメニアの美しい鳥のパラダイスが水資源の間違った利用により危機に

ASPBによるアーマッシュIBA
写真提供:M. Ghasabyan

アルメニア、トルコ、イラン、アゼルバイジャンの国境がアラス川の岸で交わり、220種の鳥が生息し、水と動植物で満ち溢れた場所を想像してください。自然の豊かさと美しさで有名なこの場所はアルメニアに18カ所あるIBA(鳥を指標とする重要自然環境)の一つでコーカサス地方で鳥類学上の最も豊かなホットスポットでもあるアーマッシュです。残念なことに最近このアーマッシュIBAが危機にあると公表されました。

元々アーマッシュIBAは半砂漠エリアでしたが、幾つかの人工的変化と魚の養殖事業の導入のお蔭で湿地性の植物のある水路や池などが組み合わされた独特の環境になりました。それによりこのエリアは自然保護の上で大きな価値が生まれたのです。同IBAは世界的な絶滅危惧種ウスユキガモとカオジロオタテガモの生息地であり、珍鳥ヘラサギや優美なオジロゲリなどアルメニア国内では他のどこにも見られません。

アーマッシュは特別な自然の豊かさと春と秋に国境を通過する渡り鳥にとっての重要性によりIBAに認定されました。残念ながら過去10年水資源が間違った方法で利用され、アララト地方での飲料水と灌漑に利用されている湧水が涸れ始め、このエリアで特別の野生生物に危惧が起きています。

アルメニア鳥類保護協会(ASPB: 同国のバードライフ・パートナー)はこのエリアを守るための活動を数年に亘り行って来ました。ASPBは米国大使館、USAIDおよびアルメニア自然保護省と共同でその保全のための解決策を求めて来ました。この協力の結果、養魚池に水を流す幾つかの代替スキームが提案・開発されました。

しかし、これらの努力にもかかわらず、水の危機は続き、アーマッシュIBA内の多くの池が短期間に干上がり、農地に転換されています。これはこのエリアの生態系全体を変えてしまい、危険な様相をもたらします。もし行政がより制限的な法律を採択、実施して水の問題に取り組まないなら、ウスユキガモなどの種はいなくなってしまうでしょう。

ASPBはアーマッシュIBAが何年にも亘りそうだったように自然のパラダイスとして保全され、周辺国もこの自然保護活動に積極的に貢献してくれることを願っています。

報告者:Alessia Calderalo

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