プエルトリコでの鳥、コーヒー、人々のための合意

農民と一緒に働くプエルトリココビトドリ
写真提供:Jim Rivera, SOPI

プエルトリコ鳥学会(SOPI、プエルトリコのバードライフ・パートナー)が、同国のマリカオ・ススアIBA(IBAは‘重要生息環境’)での‘環境に配慮した日陰で栽培されるコーヒー’の生産により、経済的持続性と生物多様性保全の促進に協力するため地元のNGO‘カフィエセンシア’との間で合意書に署名しました。

マリカオ・ススアIBAは世界的に絶滅が危惧されるプエルトリコヨタカとプエルトリコアメリカムシクイの生息地です。また、ここには多くの新熱帯区の渡り鳥の個体群や18種の地域的固有種も生息し、その中には、この合意に参加した農民の作るブランド・コーヒーを特色付けるカリスマ的な種プエルトリココビトドリも含まれています。同IBAは植物、コウモリ、爬虫類、両生類にとっても重要であることから‘生物多様性重要地域’としても認められています。

‘日陰で栽培されるコーヒー円卓会議’は国と地方政府、NGOおよび農家の代表者により構成され、‘環境に配慮した日陰で栽培されたコーヒー’の証明書の基準を作っています。彼らは農家のためのワークショップを行い、野鳥のモニタリング地区を確立し、農民にバードウオッチングの訓練を行うために野鳥保護と農業ツーリズムの専門知識を持つ組織のための特定分野を確認しました。この特定分野を考慮に入れて、円卓会議の主導的NGOであるカフィエセンシアは、SOPIがこのイニシアティブに加わり、先ず野鳥のモニタリング地区確立から開始するよう勧誘しました。この合意書の署名により両組織は鳥と森林と人々に利益のある最善の方法を行うためにコーヒー栽培コミュニティと共同で活動します。「農業と自然保護の調和を維持することが、長期的にはそれぞれに利益を与えるので大切なのです。」とカフィエセンシアの会長リセッテ・ファスは言いました。

SOPIは‘日陰で栽培されるコーヒー’の生産と販売を支援していますが、それは野鳥保護の重要な方法になるからで(日陰を作る樹幹のある木の維持を通して)、また、プレミア価格を確保できるので農家の生計も改善されるのです。SOPIの会長エラMクルスは言いました。「もし私たちの勧める最善策を農家が採用してくれれば、これらの農場は、隣接する保護区との間の素晴らしい緩衝帯と野生生物のための回廊を提供し、また、重要な分水界を守ります。その返礼として鳥を含む生物多様性は害虫制御や花粉媒介サービスを農家に提供し、こうして作られたコーヒーはプレミア価格で販売できるでしょう。」 このような最善策の実施と共に、SOPIは追加の所得を生む活動として、これらの農場でのバードウオッチングを奨励する予定です。これは農民と生物多様性の双方にウィン・ウィンの関係を作るものとしてこの生産システムを強化するでしょう。

報告者:SOPI

 

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