マルタのガラパゴス: ゴゾ海峡がマルタ共和国最初のマリーンIBAに

ゴゾ海峡-マルタ共和国    

先週の金曜日、バードライフ・マルタが2種の世界的、1種の地域的な絶滅危惧種の鳥にとって国際的に重要であることを認めて、ゴゾ海峡をマルタ共和国で最初のマリーンIBA(海洋の重要自然環境)と承認しました。これにより、マルタは絶滅危惧種の避難所としてガラパゴス諸島やアゾレス諸島と並んで同様な象徴的な生物多様性ホットスポットとして世界の舞台に立ちます。

マルタの2種の主要な繁殖個体群でありレッドリストに掲載されているマンクスミズナギドリとそれより大型のオニミズナギドリは卵を温めたりヒナに餌を与えるために営巣地である近くの崖へ戻る前にこの海峡に大群が集まります。

コミノ島を含むこの海峡はメジロガモの重要な渡りのルートでもあります。彼らが繁殖地のヨーロッパと越冬地のアフリカの間でマルタ群島を通過する際に、ここの地形はボトルネック状になっているからです。

マルタのバードウオッチャーと鳥類学者は数十年に亘りこの海峡を利用する繁殖鳥と渡り鳥の観察を記録して来ました。マルタで最初のEU LIFEプロジェクトであるマンクスミズナギドリ・プロジェクト(2006~2010年)により、このサイトが真に重要であることを評価するのに必要な多くの厳格な科学的データを集めることが求められるこの集中的な研究を行うための資料が利用可能になりました。

このIBAについての新聞発表は今日の午後、新IBA全体を含む海峡の素晴らしい光景を背景とするMellieħaのレッド・タワーで行われました。

このイベントでバードライフ・マルタの保護マネージャーでLIFEマンクスミズナギドリ・プロジェクトのプロジェクト・マネージャーのニコラス・バーバラは「これはこの規模の調査が野生生物の保護を目的としてマルタで行われる初めてのことです。ゴゾ海峡の生物多様性にとっての重要性が国際的に認識されるという事実は、マルタと国際的な自然保護団体とマルタ政府間のこのようなパートナーシップと協力は自然保護活動にとって大変有益です。」と言いました。

RSPBのLIFEプロジェクト担当のドラ・クエリドは今日の発表に出席し、マルタの功績を祝いました。「IBAプログラムは絶滅危惧の鳥にとって最も重要な世界中のこのような場所を特定し、保全するためにあります。この指定はマルタにその野生生物と保護活動の認知度を高め、ゴゾ海峡の鳥を守る機会を与えることにより、プロジェクトの成果に最大限の影響を及ぼすでしょう。」と言いました。

「欧州でのIBAの指定の目的の一つがEUの保護区のナチュラ2000ネットワークに含めるべきサイトを特定する助けになることです。マルタには既に13の陸上の特別保護区がありますが、そのすべてが最初はIBAに特定されたことから始まっています。私たちはマルタがこの成功事例を続けてゴゾ海峡を同国で最初のマリーン特別保護区に指定することを望みます。」と彼女は述べました。

 

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