言葉から行動へ: 主要団体が絶滅の危機を食い止めるために協力

瀬戸際からの帰還:保護活動により絶滅から救われた
モーリシャスホンセイインコ
写真提供:D. Hansen / www.mauritian-wildlife.org

かつてない勢いでの種の減少と2万種以上(全動植物で)がIUCN(国際自然保護連合)のレッド・リストで絶滅の危惧があると評価されていることを受けて、IUCNとバードライフ・インターナショナルなどの組織がこれ以上の種の絶滅を防ぐために世界的な生物多様性目標の達成を支援するべく団結します。

‘ターゲット12の友’と称するこのパートナーシップは、これ以上の危惧種の絶滅を防ぎ、最も急速に絶滅に向かっている種の保護状態を改善するための実際的なアドバイスを当事国に提供します。これは2010年に名古屋で開催された生物多様性条約(CBD)で採択された20の‘愛知ターゲット’のうちの一つ、いわゆる‘ターゲット12’を当事国が達成するのを助けるでしょう。

このイニシアティブは種を保護し、その持続可能な利用を確保するために活動している政府機関、政府間・非政府・地域社会に基づく団体、学術・専門ネットワークおよび民間セクターの企業の持つ知識と経験を一つに集めることを目的としています。

IUCNのレッドリストで現在絶滅危惧種と評価されている65,518種のうち、1,173種は絶滅または絶滅の可能性大とされており、20,219種が絶滅危惧種(絶滅危惧ⅠA類、同ⅠB類、同Ⅱ類のカテゴリー)と考えられています。バードライフはレッドリスト上のすべての鳥類に対するアセスメントを担当し、現在、1,313種について‘絶滅の危惧がある’と判定しています。しかし、このイニシアティブに参加している幾つかの組織による保護活動で、多くの種が絶滅の瀬戸際から戻って来ているのです。鳥類ではアゾレスウソ、ラロトンガヒタキ、モーリシャスホンセイインコなどがその例です。

幾つかの‘ターゲット12の友’のパートナーは既に明確な約束を表明しており、さらにより多くのパートナーがこれに続くでしょう。バードライフは世界中の鳥類の現状評価によるIUCNのレッドリストの定期的な更新、絶滅危惧種の現状改善に必要な保護活動およびこのような情報をすべてのCBD締約国に提供することなどにより貢献することを約束しています。またバードライフは‘ターゲット12’の達成度をモニターするために、レッドリスト目録の定期的な更新を行います。バードライフは‘種の絶滅阻止プログラム’の実施により、このターゲット達成のために大きな貢献をしています。このプログラムは最も絶滅が危惧される鳥類を絶滅から守り、その保護の状態を改善するための世界的な協力活動です。

「世界中の多くの組織や機関が種の保全に貢献し、‘ターゲット12’の実施を支援しています。このパートナーシップは彼らを一つにまとめ、CBD締結国が最終的には言葉から‘愛知ターゲット’を実行に移すようにするために私たちの出来る支援を強化します。」とCBDの事務総長Braulio Ferreira de Souza Diasは述べています。

このパートナーシップ‘ターゲット12の友’はCBDにより公式に支援されたもので、現在のパートナー数は21です。

 

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