縮小が進むケニアの湖を保護区に

オルボロサート湖はホオジロカンムリヅルなどの絶滅危惧種にとって重要な生息地です。 写真提供:© Fabian Haas

オルボロサート湖はカバの生息地であり、水鳥の宝庫でもありますが、人間活動によってこの命のオアシスは縮小を続けていました。しかしながらすんでのところで、CEPFの支援を受けた活動により、ケニア政府は湖を公式に保全することになりました。

オルボロサート湖はケニア中央部のニャンダウラ郡にある小さな湖です。同湖はアバーデア山脈の北西のスロープとダンドリ・リッヂの間にあり、エワソ・ニロ川やトムソンの滝の水源です。湖を満たす湧水は言うに及ばず、水域、湿原、草原、森林が混在する多様な環境を形成しています。同湖はカバの生息地であり、美しいホオジロカンムリヅルなどの絶滅危惧ⅠB類の渡り鳥の重要な中継地にもなっています。ケニアの61番目のIBAに指定された同湖には重要な水鳥が生息しています。

エワソ・ニロ川の水源としてオルボロサート湖はその下流に暮らす多数の人々、家畜、野生生物を支えています。漁民はその生計を湖に依存しています。特に雨季にはナマズが豊富です。

地元民の生計は湖に依存しています。
写真提供:© Fabian Haas

けれどもごく最近までオルボロサート湖は「危機にあるIBA」のリストに載っていました。湖は前例のないほどの環境劣化によって、消滅の危機に直面していたのです。採石作業、道路建設活動、家畜の過放牧、汚染、河川敷への違法入植などの人の活動による脅威が湖を著しく小さくしてしまったのです。実際に今では水域は僅か4km2しか残っていません。

そこで、クリティカル・エコシステム・パートナーシップ基金(CEPF)の支援を受けた東アフリカ野生生物協会(EAWLS)がある重要なキャンペーンを実施しました。その結果、1月24日にケニア内閣の環境・自然資源省長官のJudi Wakhungu教授はオルボロサート湖を保護区に指定する政策に署名しました。

採石や建築などの人間活動により、オルボロサート湖の水域は僅か4㎢しか残っていません。
写真提供:© Fabian Haas

「オルボロサート湖の生物多様性は見事です。私はこの美しい湖を守るために政策に署名しました。」とWakhungu教授はツイートしました。

「ケニア・ニャンダウラ郡のオルボロサート湖を守る環境規制の強化」と題されたこの9カ月間のプロジェクトは、バードライフの「地域実行チーム(Regional Implementation Team)」を通してCEPFの資金支援を受けており、東アフリカ山岳ホットスポットの生態系サービスの保全を目標としました。このプロジェクトでは、道路建設や農地拡大などの湖への負の影響を減らすため、東アフリカ野生生物協会に資金提供を行いました。他のステークホルダーとも協力して取り組んだ結果、ケニア政府がこの湿地を公式に保全することにつながったのです。

Wakhungu教授は2月2日にEAWLSの主催でケニアで開催された「世界湿地の日」にちなんだイベントにおいて、「2018年1月24日、オルボロサート湖は公式に地保護区となりました。」との声明を出しました。「私はこの政策を承認し、署名しました。同文書は現在検事総長の元に届けられ、1月24日が発効日となりました。」

この新しい湿地の保護区は、東部アフリカ山地の142ヶ所の既存の保護区に加わったことになります。面積は4,000haで、CEPFの支援によるプロジェクトによって確保された120万haのアフリカ保護区ネットワークの一部となります。

政府の長官の発表に対して、東部アフリカ野生生物協会の野生生物プログラム・マネジャーであるJabes Okumuは、「オルボロサート湖周辺におけるすべての保全活動を主導し、協調させるための制度的、法的な枠組みを提供する」大きな成果だと評しました。「この誇るべき道筋を描くために私たちを支援してくれたCEPFに感謝します。」と彼は言いました。

報告者:Jude Fuhnwi

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