欧州議会 過剰漁獲の中止に賛成

欧州議会議員が漁業政策の改正を支持することに投票したことに対して
‘魚がありがとうと言っている’と書かれた幕を掲げる‘緑の党’の党員
写真提供:Patrick Seeger/EPA

欧州議会が昨日、2015年までに過剰漁獲を止め、枯渇した魚資源を2020年までに回復を図ろうという議案を賛成502票、反対137票で可決したのは、海洋環境と水産業にとって素晴らしいことでした。

この結果は魚と漁民にとってこの上ないニュースであり、数十年に及ぶ過剰漁獲と欧州の海洋生態系の破壊を止めることを示すものです。

「欧州議会は今日新たな歴史を刻みました。圧倒的多数の欧州議会議員が市民の声に耳を傾け、欧州の海の生命を守るために投票したのです。」とバードライフ・ヨーロッパのEU海洋・漁業政策担当のJohanna Karhuは言いました。

欧州議会はその立場を大きく踏み出し、過剰漁獲を止め、枯渇した魚資源の回復のための明確な目標を定め、不要な魚を海に廃棄するという無駄を止めることにする採決したのです。議会は同時に厳しい法令順守策と、漁船団の規模に関するアセスメントおよび漁船団の能力を魚資源の量に合わせて縮小することを支持しました。共通漁業政策(CFP)への違反は漁船団への公的支援の停止につながります。EU加盟国はまた海洋環境に緊急的な脅威が生じたときには漁業に対して緊急対策を取ることが出来るようになります。

さらにCFPはグッドガバナンス原則に従い、環境アセスメントを実施し、‘海洋戦略枠組み指令(MSFD)’達成に貢献することが必要でしょう。議会は魚資源の回復のために回復エリアの設定にも賛成しましたが、まだ具体的なターゲットは決まっていません。最後に小規模で個人的な沿岸漁民には優先的アクセスが与えられる見込みですが、これにより小規模な漁民コミュニティで生計手段の確保が改善されることが望まれます。

投票に先立ち、市民は、たとえばバードライフも支援した‘魚の絵を描こう’キャンペーンなどにより、漁業政策の意欲的な改革への強い声明や請願を行っていました。欧州議会議員の中でも特に意欲的なグループはこの改革を中心課題に置き、他の多くの議員に対して意欲的改革に賛成するよう説得しました。

「欧州議会は市民の声に向き合い正しい決定をしました。しかし悲しいことにメンバー国の漁業大臣は短期の政治的ご都合主義にのみ目を向けていたように見えます。」とバードライフ・ヨーロッパの政策部長エアリエル・ブラナーは言いました。

投票の結果は各国の漁業大臣や政府にはもっと柔軟性が必要で、現在および将来の世代の利益を守るためのより意欲的な目標に同意することが必要であるという明確なメッセージを送っています。

 

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