ハゲワシに支援を

シロエリハゲワシ 写真提供: © Markus Varesvuo / Agami

アフリカおよびユーラシア大陸に生息するハゲワシ類のほとんどの種が絶滅に近い状態にあります。彼らを救うために、新たな12年計画への意見募集を行いました。

事実を受け入れよう: ハゲワシは特別な鳥です。ある人にとっては気味の悪い存在で、またある人(私たちや皆様を含む)には愛されています。アジアのハゲワシ類は全鳥類の中でも記録上最も速いペースで個体数が減少しています。近年のアフリカのハゲワシ類の減少は、旧世界のハゲワシ類が絶滅の縁にあることを意味します。腐肉食という独特なニッチ(生態的地位)を持つハゲワシ類は、環境の清掃を行い病気の拡散を防止するという重要な役割を担っています。だからこそ私たちは全力を挙げて彼らを守ろうとしているのです。バードライフのハゲワシ・キャンペーンは既にどれだけ多くの人がハゲワシを愛し、その価値を認識しているのかを示す証拠となっています。そして今回、ハゲワシを保護する最善の方法を示す新たな計画案に皆様からの専門的なコメントを募集しました。

私たちは「アフリカ・ユーラシアのハゲワシ類保全のための複数種行動計画」の新しい案に関する公聴会を支援します。これは「CMS(移動性野生動物の保全に関する条約)の猛禽類保護に関する覚書(アフリカ・ユーラシアの渡り性猛禽類の保護に関する覚書)」の協力組織がバードライフ、ハゲワシ保護基金およびIUCN(国際自然保護連合)のハゲワシ専門家グループと共同で始めたものです。なお、同覚書は渡り性猛禽類を保護するための国際的合意ですが法的拘束力は持ちません。

幸運なことに、合計127ヶ国でハゲワシの生息が記録されています。

この計画が今年10月に採択されれば、CMS加盟国は今後12年にわたりハゲワシを救うために決定的な活動を実施することが求められることになります。この計画はCMSの非加盟国や他の多くの関連国にとっての指針にもなるでしょう。計画にはアフリカ、アジア、ヨーロッパのハゲワシ類が直面している様々な脅威(毒殺、迫害、送電設備への衝突、生息地の喪失等々)から守る活動が記されています。

私たちは、ハゲワシの未来のために様々な活動を実施していますが、この問題を抜本的に解決するのに必要なりソースを持っているのは他の誰でもなく、政府なのです。

採択された行動計画は、海外の投資家や国際機関にとっては、開発計画やプロジェクトにおいてハゲワシ保護をどのように考慮すべきかという指針となるでしょう。

この行動計画では保健部門から再生可能エネルギー開発業者、通商規制当局その他の多くの部門に至るハゲワシ保護におけるすべてのステークホルダーを考慮します。

皆様と協力することができれば、行動計画の目的を達成できます。即ち、この計画の対象となる全ての種が直面している個体数減少を直ちに止め、近年の個体数の減少傾向を反転させて各種の状態を望ましいレベルに戻し、同計画がカバーするすべての国で保護管理のガイドラインに沿った活動を実施することが可能となるのです。

この計画で唯一対象になっていないアフリカ・ユーラシアのハゲワシは「ベジタリアン・ハゲワシ」のあだ名を持つヤシハゲワシです。本種には今のところ他のハゲワシ類が直面しているほどの大きな脅威はありません。ですが、それ以外の種には直ちに対策を取ることが必要です。15種いるアフリカ・ユーラシアのハゲワシのうち、8種が絶滅危惧ⅠA類、3種が同ⅠB類、2種が準絶滅危惧種なのです。

ハゲワシは今皆様を必要としています

CMSはバードライフとそのパートナーと共に「アフリカ・ユーラシアのハゲワシ保全のための複数種行動計画(ハゲワシMsAP)」案への専門的なフィードバック募集し、300人以上の政府官僚、パートナー、ハゲワシ専門家およびその他の個人の方々にご協力いただきました。皆様の専門的知識がこの重要な計画を形あるものにする上で大きな助けとなります。

公聴会の期間中に受けたコメントは全てチェックされ、「ハゲワシMsAP」の最終版の適切な場所に組み入れられます。2017年5月中旬までに完成し、CMS事務局に公式に提出されます。「ハゲワシMsAP」は2017年10月にフィリピンのマニラで開催されるCMS加盟国による第12回締結国会議「COP12」で検討されることが期待されています。

 

・さらに詳しく(CMSウェブサイト)

・ハゲワシ MsAP文書を読む

 

報告者: Shaun Hurrel

原文はこちら

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