アルゼンチンに新たに2つの国立公園が設立

間もなく国立公園に指定されるマール・チキータ湖のベニヘラサギ 写真提供: © Pablo Rodríguez Merkel

 南米最大の塩水湖マール・チキータとその近くのエスタンシア・ピナスは、近く国立公園に指定される予定です。

太陽の光を遮るほどに空を覆う50万羽ものヒレアシシギの大群。10万羽以上のチリーフラミンゴによってピンク色に染められる水平線。特徴的なタテガミをもつタテガミオオカミを守る草原は、眩しくて思わず目を細めてしまう程黄金に輝きを放ちます。水は目の届く限りに広がっていますが、ここでの鳥の声と色は五感全てを通して誰しもが感動を覚えるほどの美しさを誇ります。マール・チキータ湖とは真の「自然の宝庫」なのです。

これが南米最大の塩水湖でラムサール条約にも登録されている、アルゼンチンに5つある「危機にあるIBA」の一つであるマール・チキータ湖とドゥルセ川の日常です。

数年前にアヴェス・アルヘンティナス(アルゼンチンのパートナー)は多くのIBA、特に「危機にある」と分類されたIBAの効果的な保全を行うための活動を始めました。まず、3年前にパタゴニアカイツブリの将来の礎といわれるブエノスアイレス湖で行われ、その結果この湖の大部分はパタゴニア国立公園として保護されています。

今度はマール・チキータ湖の番です。現在「多目的利用保護区」に指定されてはいますが、森林伐採、水資源の無計画な使用、観光および密猟がこの地域脅威となっています。そこで、アヴェス・アルヘンティナスはこの地を国立公園にするため、保護区に含められる財政区域を明確にし、今後の土地購入に向けて資金提供者を集い始めました。地元の活動家、研究者、環境教育者、バードウォッチャークラブ、村人など全員がこの活動に加わっています。少しずつですが、国立公園構想は具体化し、力を得ています。

チャコ平原はチャイロイワカマドドリなどの鳥類が生息する非常に多様性が高い土地です。
写真提供: © Pablo Rodríguez Merkel

やがて地方及び中央政府もこのプロジェクトに熱心に関わるようになりました。国立公園管理局の承認を得て、3月6日には新しい国立公園の創設活動を始めることに同意する署名を全ての党が行いました。この国立公園は面積70万ヘクタールを超え、アルゼンチン最大のものとなります。

 

同国立公園にはアルゼンチンで鳥類が最も多く生息する場所が含まれるため、最の重要な保護区の一つになるでしょう。ここは特にバードウォッチング・ツアーの人気スポットになることは間違いありません。すでに現在でも毎年4万人以上の外国人がバードウォッチングに魅了されアルゼンチンを訪れています。

この地に多数集まるアメリカヒレアシシギコオバシギアメリカオグロシギアメリカムナグロなどの渡り性シギ・チドリ類にとって、国立公園になることは間違いなく良い変化でしょう。

北部の草原にはアルゼンチンヒメクイナカマバネヨタカサザイカマドドリなどの希少種や生態が分かっていない種が生息しています。

農地の拡大が進む、潟湖の南端と東端に断片的に残るチャコ平原では野生生物の密売により今でもUltramarine Grosbeak(和名なし)やそれよりもさらに稀なコクカンチョウなどの鳥が危機に脅かされています。

今回の大ニュースに加えて、国と地方政府の間で交わされた合意のにより、もう一つの国立公園をエスタンシア・ピナスに共同で創設するという更なる良いニュースがもたらされました。ここはコルドバ州(中央アルゼンチン)の西部に位置する、面積10万ヘクタールもの乾燥したチャコ平原です。

このサイトでは多くの鳥の中でもChaco Eagle(和名なし)の個体群と同州に残ったグアナコ(偶蹄類の哺乳動物)の個体群を見ることが出来ます。更に数十年前まで絶滅したと考えられていた絶滅危惧種のチャコペッカリー(偶蹄類)の個体群も最近発見されました。

アヴェス・アルヘンティナスの設立100周年に合わせて、バードライフの仲間もこの良いニュースに歓喜しています。これは何年にも亘るハードワークの結果であり、人、鳥、自然にとっても素晴らしいニュースです。

 

報告者:Francisco González Táboas (Aves Argentinas)

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