鳥は何故鳴くのか?

ゴシキヒワ © Brendan Shiels

鳥の鳴き声は、単純に一つの「音声」とは表現できません。様々な音が組み合わされた合唱であり、それ自体が言語なのです。スズメ、キツツキ、ヒバリのそれぞれの鳴き声に目的があって、極めて特別な状況で使われるのです。バードウォッチャーにとって、鳥の秘密の言語を「解読」する方法を学ぶことは、種を識別したり、鳥の行動について理解をより深めたりするのに最適な方法です。

鳥の言語

人の言葉や文章が母音と子音を基盤にしているように、鳥は一連の地鳴き、さえずり、メロディーを「言語」としており、これは私たちのアルファベットにも匹敵しうるものです。鳥の声は、鳴管と呼ばれる肺の気管と気管支の分岐点に位置する豆くらいの大きさの特別な発声器官によって発せられます。種によって異なりますが、その構造があれほど多彩な鳴き声を可能にしているのです。それぞれの音には異なる目的があり、鳥が様々な状況でお互いに意思の疎通を図ることができるのです。

警戒音(warning calls

警戒音には鋭く、よく通る音が含まれ、鳥が危険を感じ、仲間に危険を警告する時に使われます。通常、短く、かなり遠くからでも聞こえるほど強い音です。同様の鳴き声は捕食性の鳥が獲物を襲うときにも使われます。

助けを求める声(cries for help

「ママ、ママ、ママ!」と子供が腕を伸ばして母親を呼ぶように、幼鳥も親鳥の注意を引くために翼をバタバタさせながら、小さなうめき声や甲高い声を発します。この声は強くはありませんが、巣の近くでははっきりと聞き取ることが出来ます。幼鳥は巣立ち後にも頻繁にこの声を使い続けます。母親はいつだって母親だからです。

コンタクトコールcontact calls

「ハーイ、元気ですか?」接触声は私たちが友人の様子を確かめる言葉とほぼ同じです。群で飛ぶ時やお互いに呼び掛けたい時、良い餌のある場所の情報を共有する時にも使います。接触声は‘鼻歌’に似ていますが警戒音ほど鋭くはなく、適度な強さの甲高い音が特徴です。

飛翔中の声

人には礼儀作法上の理由からより正式な口調で話すビジネスコールというものがあります。同様に、鳥には飛翔中にのみ使う特別な声があり、面白いことに、この声は他の種と区別する時に最も正確な証拠になります。これらの音は非常に音楽的で、特に渡りの時期に顕著になります。

鳥は何故夜明けに鳴くのか?

鳥の朝の囀りは気持ちの良い目覚めの合図です。では何故鳥は通常一日のこの時間に歌の才能を発揮するのでしょうか。その答えは単純な「うぬぼれ」です。彼らは自分が健康であることをアピールしているのです。鳥は主に日中に食事をします。ですからまだ餌を取っておらず空腹な状態である早朝は彼らが最も弱い時間帯です。夜明けのさえずりは自分の健康と力強さをパートナーとなる雌に示す雄のテクニックなのです。さえずりが鳥の「愛の生活」に密接に関係しており、求愛から営巣までの常に重要です。

さえずりが音楽になる時

詩人や作曲家に刺激を与えたメロディーはヒバリの朝のさえずりだけではありません。鳥の甘い歌声は常に人の心を捉え、不朽の詩や音楽を生み出すきっかけになってきました。グリーグ、ラベル、プロコフィエフその他多くの作曲家がクロウタドリ、サヨナキドリ、ハトのメロディーに魅了されて彼らの声を音楽に取り入れて来ました。

ビバルディは有名な協奏曲「ごしきひわ」を作曲し、ジローラモ・フレスコバルディの「かっこうのカプリチオ」はカッコウの魅力の証です。ベートーベンの交響曲第6番「田園」の第2楽章も、フルートとオーボエで演奏されるサヨナキドリとウズラを模した音を組み入れたことで有名です。またワーグナーもオペラ「ジークフリート」に「森の小鳥」の歌を加えたことで知られています。

鳥のさえずりから種を識別する方法

もちろんさえずりによって鳥の識別を学ぶ最善の方法は野外に出て、ただ彼らの美しい音楽を聴くことです。森や国立公園で聞くことが出来る鳥のコーラスは特にその微妙な違いを聞き取ることが出来る人にとっては真の交響曲です。初心者の方は地図や写真だけでなく鳴き声の特徴を説明してくれるハンドブックを持って行くのが良いでしょう。けれども、少しばかりの訓練と忍耐さえあれば、誰にでもさえずりの秘密を解くことが出来ます。

 

報告者: Lipu & Alice Paone

原文はこちら

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