ザンビアの農民がハゲワシの安住地を作る

ザンビアのチサンバの農場にあるIBAサイトでハゲワシが動物の死骸を食べているところ。この場所を「ハゲワシ安全地帯」とする取り組みが進行中。©BWZ

人の活動が生物多様性の豊かな森林で無制限に行われれば動植物や微生物は危機にさらされます。

ザンビアのチサンバIBAを絶滅が危惧されるハゲワシのための安全な避難所として確保するために、バード・ウォッチ・ザンビア(同国のパートナー)がこのIBA内で作業を行う農園所有者、管理者、労働者に対して自然環境を人の脅威から守ることの重要性を伝えました。

チサンバIBAは面積55,000ヘクタールにおよび、その72%超が個人所有の農地にあります。こうした地域で行われている牛の放牧、狩猟獣の飼育、乳製品生産、ワニの飼育などが数百羽のハゲワシを呼び込みます。ここには適切な休息場所や、塒、繁殖場所となる大木もあります。巨大な個人所有の商業農場は、食肉加工やワニの収穫の廃棄物に引き寄せられるハゲワシにとって安全な場所です。

チサンバIBAの大部分の土地はこの地方及び国の森林内にあり、ザンビア唯一の固有種キバネゴシキドリの生息地でもあります。けれども人の居住地、燃料木材、薪炭生産による森林への浸食がこのエリアでの保全活動の脅威になっています。

バード・ウォッチ・ザンビアはチサンバIBAの4,000ヘクタールの土地をハゲワシと自然の生態系全般の利益のために確保する活動を行っています。彼らはチサンバの個人農地所有者と 「ハゲワシの安全地帯(VSZ)」を作るために話し合いを行っています。このイニシアティブはハゲワシが餌を求めてある農場から別の農場へ移動する習性も認識した上で検討を行っています。

また、学校の子供たちや地域の農場を所有、管理あるいはそこで働く親を対象に教育啓蒙活動を行いました。この活動はハゲワシに対する地域住民の意識を変え、また農場経営にも変化をもたらすことを目的にしています。

牛牧場で暮らしているチサンバの中学生Chandaは、「ハゲワシは良い肉を腐らせる醜い鳥です。」と参加前に言っていました。

ハゲワシの環境への重要性を学んだ彼は、今ではハゲワシを「命を救う鳥」と呼んでいます。

バードウォッチ・ザンビアはまた、地域内のハゲワシや他の鳥の定期的な調査を実施するために、土地所有者と綿密な関係を維持しています。

バードウォッチ・ザンビアは2017年にチサンバIBA内のハゲワシの個体数を確定する調査と、繁殖地の地図化を行う予定です。ハゲワシの動きをより詳しく把握するために、足環付けも計画されています。

チサンバはおよそ97㎞離れたザンビアの首都ルサカに最も近いIBAです。そのためバードウォッチ・ザンビアの市内に住むスタッフは多くの農場をモニターしたり訪れたりすることが比較的容易にできるのです。

 

報告者: Chaona Phiri

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