COP22: 開発途上国が気候変動対策を先導

Blue Jay © Wikicommons

気候変動対策の国際間の歴史的合意となったパリ合意が法的拘束力を持つことが決まってから数ヶ月経ちました。

しかし、パリ合意が前例のない速さで批准された(日本、オーストラリア、イギリスなど11カ国がこの2週間に新たに批准したので、締結国は112になった。11月22日現在)ものの、気候変動の迫り来る脅威は各国の政府を少々イライラさせていることでしょう。

それは地球が、もはや私たちに後戻りや妥協を許さない期限を示しているからです。気温の上昇は、私たちが既に産業革命前よりも1.5℃高い上限に危険なほどに近い所まで来ています。私たちは既に世界中で生物多様性、生態系サービスおよびコミュニティなど広範囲にわたる気候変動の影響を目の当たりにし、パリ合意の批准を受けて、熱意と約束を実際の行動に移すことに圧力が高まっていることは明らかです。

この実際の行動が、2015年のパリ合意採択以降初めてのCOP であるCOP22(国連気候変動枠組み条約の元での第22回締結国会議)のテーマです。COP-22は11月7日~18日にモロッコのマレケシュで開催され、「行動のCOP」となることが決まっており、パリ合意の野心的で、地球規模の目標を実施するために必要な規則、ガイダンス、技術などを定めます。

「ここマラケシュでの仕事は、パリ合意を確実、効果的に実行するために現実に本腰を入れて取り組み、ルールブックを作ることでした。」とバードライフの気候変動政策コーディネーターのEdward Perryは言っています。「分野によっては幾つかの良い進展がありましたが、パリ合意に早く効力を持たせるためには来年はより多くの活動を行う必要があるでしょう。」

今後一層の進展が必要な分野の一つが気候対策財政です。「財政問題は幾つかの先進国が責任を縮小させていることにより、依然として交渉が円滑に進まない障害です。」とバードライフの政策ヘッドPepe Clarkeは言いました。「パリ合意が機能するためには裕福な国が発展途上国に対して彼らの脆弱なコミュニティと生態系を守るために必要な資金を提供する必要があります。」

マラケシュにおける会議の主な成果の一つが、気候変動の影響が最も危惧される43の途上国が、皆で「気候脆弱フォーラム」を結成し、100%再生可能エネルギーへの転換を約束したことです。彼らは実際には気候変動に対する責任が最も少ない、地球上で最も脆弱な国々なのです。私たちが破滅的な気候変動から脆弱なコミュニティと自然を守らなければならないとするなら、このような強いリーダーシップの行方をしっかりと認識しておかなければなりません。

気候変動に取り組むために世界は進展を続けてはいますが、まだ不十分です。「私たちは継続的進展と気候問題交渉での建設的精神を歓迎しますが、現在の軌道に乗っていては壊滅的な気候変動に向かっているのだと頭にとどめておくことが重要です。」とPerryは言います。「世界の気温上昇を1.5℃以内に止めるためには各国政府は化石燃料を地中に止め、森林と海洋を保全し、劣化した陸地を復元するためにもっと多くのことをしなければなりません。それも今直ちにやらなければならないのです。行動を遅らせる選択肢はありません。」

「マラケシュでの気候問題会議は、いかなる政治的ショックや不確実性があっても各国政府はパリ合意を実行に移すという約束が示されました。」とバードライフの科学・政策ディレクターのMelanie Heathは言います。「パリ合意を実施し、熱意を増大させ、気候変動に取り組むという強い気運を止めることは出来ません。」

 

報告者: Alex Dale
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