タタ、ナトロン湖のソーダ灰新工場計画との関係を否定

ナトロン湖で採餌中のフラミンゴ
写真提供:James Warwick

タタグループ(注:インド・ムンバイに本社を置く同国最大の財閥の一つ)は、ナトロン湖に近いエンガルカ地域でのソーダ灰採掘計画への関与を否定しています。

2012年3月に、当時タンザニアの通商・産業大臣だったシリル・チャミ氏は、政府がナトロン湖盆地の一部のエンガルカ地域で4.5億ドルのソーダ灰工場を建設する計画をタタ·ケミカルズ株式会社に話していたと述べました。工場は新しくエンガルカで発見された460億立方リットルのソーダ灰を採掘する計画で、タタとの契約が成立した場合には、タンザニア政府は、国家開発公社を通じて46%の株式を保有する予定でした。

2012年6月27日付の手紙で、タタのマネージングディレクターR. Mukundan氏は、タタはもはやナトロン湖でのいかなる開発にも関与せず、この計画に戻るつもりはないと述べました。「私は、ビジネスの詳細を見直した結果として、タタ・ケミカルズは正式に2009年1月29日にナトロン湖の開発プロジェクトから撤退したことをあらためて表明したいと思います。 タタ·ケミカルズはその時以来、ナトロン湖プロジェクトに参加されておらず、我々は、現在の動向も知りません。」と彼は言いました。

タタからの手紙は確かに、タタがナトロン湖の計画から離れたことを示す初めての直接的証拠です。 ナトロン湖は世界でフラミンゴの最も重要な繁殖地である象徴的な湖ですが、2006年以来、タンザニア政府はナトロン湖にソーダ灰工場を建設することに関心を持っています。 東アフリカには150万~250万羽のコフラミンゴ(世界の総個体数の四分の三)が生息しており、それらのすべてがナトロン湖で繁殖するのです。

バードライフ·インターナショナル、タンザニア野生生物保護協会(タンザニアのバードライフ・パートナー)、ナトロン湖諮問グループ(ナトロン湖の保護のための運動を世界的に行っている56機関の連合)、王立鳥類保護協会(RSPB: 英国のパートナー)は、地域社会の生活とフラミンゴの生息地への干渉とダメージが懸念されることを挙げて政府の計画に反対しました。

「バードライフは、このようなタタの動きを称賛し、またタンザニア政府には、ソーダ灰工場計画を全面的に撤回することを勧めたいと思います。」とバードライフ·アフリカ·パートナーシップ事務局の政策アドボカシー・マネージャーでナトロン湖の諮問グループのコーディネーターのKen Mwatheは言いました。 「ナトロン湖と地域社会の将来にとってソーダ灰工場がない方が良いです。観光と生計の改善がキーでなければなりません。」と彼は付け加えました。

 

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