なぜレッドリストは重要なのか

コンゴウインコ
写真提供: © Alan Wolf

赤は警告、緊急、情熱、エネルギーを表す色です。ほとんどの自然保護活動家にとって「レッドリスト」はこれらの感情の全てを、恐らく同時に引き起こします。レッドリストはどの種が最も危惧されるか、また、どの種を最初に保護すべきかを教えてくれます。危惧種を保護するように政府を説得するための強力なツールにもなり、また鳥に限らず、世界の動植物の多くにとっても不可欠のものです。レッドリストは「生命のバロメーター」とも呼ばれますが、それはレッドリストが、各種が直面する脅威や、彼らの生息条件、分布、絶滅リスク軽減のために取るべき保護活動などの豊富な情報がまとめられた資料だからです。

レッドリストは正確には「IUCN(国際自然保護連合)絶滅危惧種レッドリスト」と呼ばれます。バードライフは、鳥類に関してその絶滅リスクの評価プロセスをとりまとめる役割を担っています。

レッドリストは、単なる「リスト」ではありません。現地からの報告、科学論文の発表、バードライフの「世界危惧種フォーラム」での数えきれない電話、メール、討議など、何十年に及ぶ何千人もの人々の努力の賜物なのです。特定の種について調べている研究者や日々の変化に気付くバード・ツアー・ガイド、地域や国のNGO(バードライフ・パートナーなど)や地域あるいは世界的視野を持つ熟達した保護活動家、非常に遠隔な場所に行く機会があり、特に希少な種を見ることができた幸運な人など、様々な人々がレッドリストに貢献してきました。

個々の種をレッドリスト・カテゴリーに分類するため、バードライフの科学チームは個体群の規模と傾向および地理的分布を評価し、これをIUCNのレッドリストの基準に照らし合わせます。この作業をすべての種について客観的かつ一貫して行うことにより、信頼性が高く、比較評価が可能な評価が確保されるのです。

毎年、チームは世界の鳥の状況について判断を下すため、昼夜を問わず活動をしています。けれども2016年度更新版は特に苦労の多いものでした。4年間かけて鳥類全種の状況の総合的な見直しが行っただけでなく、「HBWとバードライフの図解世界の鳥のチェックリスト」の第2版を作成するにあたっては、全てのスズメ目の包括的な分類評価が必要でした。その結果、2016年版レッドリストでは数百種が新たに個別の種として認定されました。

レッドリストの7つの危惧の尺度。世界の鳥の種の13%が絶滅危惧種(Threatened)に指定されている。左から「絶滅」、「野生絶滅」、「絶滅危惧ⅠA類」、「絶滅危惧ⅠB類」、「絶滅危惧Ⅱ類」、「準絶滅危惧種」、「軽度懸念」

レッドリストの7つの危惧の尺度。世界の鳥の種の13%が絶滅危惧種(Threatened)に指定されている。左から「絶滅」、「野生絶滅」、「絶滅危惧ⅠA類」、「絶滅危惧ⅠB類」、「絶滅危惧Ⅱ類」、「準絶滅危惧種」、「軽度懸念」

 

新たに発見されたものの、既に危惧されている種

レッドリストは一番上に掲載されることが望まれないリストです。「格上げ」は絶滅のリスクが高くなったことを意味し、これがあまりにも頻繁に起きているのです。けれども観測された変化を示すよりもまず、「世界的な絶滅危惧」という閾値に到達した種は、バードライフが公式に大きな赤い警鐘を鳴らしていることを意味します。保護活動家として私たちは「格上げ」という警告を受け、行動を促されます。一方、「格下げ」されると私たちは祝福し、教訓を得ます。嬉しいことに、「格下げ」は世界のバードライフ・パートナーの献身的な活動のお蔭もあって、考えている以上によくあることなのです。

2016年度の「格上げ」と「格下げ」は来週にはこのウェブサイトでご覧いただけます。けれども、地質年代において人類の影響が現れた「人新世」においては、「格下げ」は「救われた」ことを意味するのではなく、単に復活の道を一歩進んだだけであり、まだ多くの種が間違った方向へ向かっていることを忘れてはなりません。

 

報告者: Shaun Hurrell

原文はこちら

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